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執筆者の写真Iori Imai

調査屋の仕事①

更新日:2019年10月14日

映画「調査屋マオさんの恋文」を監督しました今井いおり(41)と申します。

私は普段フリーランスのTVディレクターをやらせてもらっていすが

ライフワークとしてドキュメンタリー映画を制作しています。


「調査屋マオさんの恋文」という映画は、認知症を発症した奥さんを記録し続けている元調査屋の佐藤マオさんを3年半にわたり撮影したもので、夫婦、認知症、家族について見つめた作品です。

よかったら予告編を見てください。


さて、「調査屋マオさんの恋文」の「調査屋」とは何ぞやということですが、今でいう市場調査の事でマーケティングとも呼ばれています。


大企業では、商品を世に出す場合、その商品・サービスはどの世代が買うのか、いくらなら買ってくれるのか、また試作段階の商品のアンケートやモニタリングをして調査し製品・サービスを世に出しています。


今ではマーケティング会社は山ほどありますが、1970年代はマーケティング会社というのは少なく、マオさんは、そのはしりでした。


今回はマオさんを取材する中で、映画では入りきらなかったもののユニークな調査方法を紹介します。


一つ目は、「グリコのオマケのオモチャを何にする?」という依頼です。


次々と変わるグリコのオモチャ、そのオモチャの候補は無数にあり、その中から子供が喜ぶものを選ぼうというものです。


依頼を受けたマオさんは、オモチャを大人が選んでもしょうがない、子供に意見を聞こうと発想します。

更に、普通の子供ではダメだと友人の小学校の先生にこのような依頼をしました。


「遠足のおやつで5品揃える事の出来る子供」を紹介してほしいと。


そして、その子供達はオモチャが山ほどある部屋で、オモチャを選ぶのです。


選ばれたオモチャは、不思議とバラツキがなく、同じようなオモチャが選ばれたという事です。


この調査方法でグリコの担当者も納得したという事でした。


そういった調査方法は非常にユニークで、他のマーケティング会社にはできなかったそうです。

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